お電話にてお問合せ頂きました。

この方は7年程前、県外の大学に通っていましたが動悸や不眠、思考力の低下を自覚し精神科を受診し、うつ病と診断されました。それまでは一人で生活されていましたが一人暮らしが困難となった為、鹿児島へ帰郷し、家族のサポートを受けながら生活をされていました。初診以降、現在まで治療を継続されていましたが、薬に対しての副作用も強く症状の改善には至らず、症状悪化時は自宅の階段を下りる事すらも出来ない程、意欲が低下や落ち込みが激しい状態でした。

ご相談頂いた時点では、お母さまの経営する会社の役員となっていましたが、就労はしていない状態で日常生活は家族の援助なしでは非常に困難な状況でしたので障害等級に該当する可能性がある事でご説明し、当事務所で申請サポートさせて頂く事となりました。コロナウイルスの関係もあり面談は行わずお電話やLINEにてサポートさせて頂きました。

ヒアリングの結果、初診時点から現在まで症状に改善がなく障害認定日（初診から1年6カ月経過した日）時点で、すでに障害の状態に該当していたと判断し、障害認定日まで遡って請求（遡及請求）する事で請求方針を立てました。初診の病院は県外でしたがカルテも保存されておりスムーズに受診状況等証明書（初診証明）を取得する事が出来ました。障害認定日時点と現在通院中の病院が同じでしたので、障害認定日時点の診断書と現在の状態の診断書の作成依頼を行い、診断書を依頼の際に医師に現在の日常生活の状況を書面にしたものを情報提供し,ご本人の状態を的確に表す診断書を作成して頂く事が出来ました。

申請から約3カ月後、障害基礎年金2級の結果が届き、障害認定日まで5年間遡って認められ約400万円受け取る事ができ、今後も年間約78万円を受給できる事となりました。

内服治療の効果があまりなく、長期間に渡りご家族、ご本人ともに大変苦しいい想いをされていらっしゃいました。障害年金の受給で少しでも心が軽くなってもらえれば幸いです。

障害年金はお薬のように、お病気そのものを治療する効果はありませんが、精神的な安定や経済的不安の解消など病気の改善の一助となると信じております。

お病気をかかえながら障害年金申請を行う事は身体的にも精神的にも負担が大きいと思われます。申請をご検討の際は是非、お声かけ下さいませ。